先ず、これは大ジャンルとして「タワーディフェンス系ゲーム」に属します。
そして小ジャンルとしては、「固定配置型」および「ブロック有り型」という属性を持ちます。
尚、より解っている人向けに説明するなら、「Kingdom Rushの類型」と言うのが早いでしょう。
タワーディフェンスとしての根本設計はほぼ共通しており、
このゲームの個性は主に課金要素と運営方針によって表現されています。
【良い点】
タワーディフェンスとして極めて高い完成度。
まぁ、およそKingdom Rushのパクりですので、ある意味当然ではありますが…
それでも評価できるポイントです。よくぞここまで巧く纏め上げました。
既存の「対地/対空」や「物理/魔法」といった基本的な思考次元に加えて、
「ブロックできる/できない味方」「ブロックすべき/すべきでない敵」という次元が追加されており、
この要素については本家Kingdom Rushよりも遥かに深く掘り下げられています。
誤解を恐れず極端に言えば、このブロック要素が主軸となるタワーディフェンスです。
但し、前述の通り固定配置型なので、自由配置型の様に好き勝手にブロックする事はできません。
防衛すべき地点は予めマップ各所に設定されており、
それによって「その地点の防衛が務まるのは”誰”か」というキャラ選別ゲームの様相を呈します。
FEに似ている、という他のレビューもあながち的外れではないと言えるでしょう。
「”誰”が、どの地点を”ブロック”するのか。あるいはしないのか」
この2点について、ひたすら思考するゲームです。
尚、ゲーム進行の上で、課金は全く必要ありません。
後述しますが、課金する事によって唯でさえ難のあるボリュームが更に不足し
あっという間にゲームが終わってしまいます。良いゲームであるだけに、これは勿体無い話です。
ここで言う「ゲームの終わり」というのは、
ストーリーモードを完了する事でも全キャラクターをコンプリートする事でもなく、
「自軍が強くなりすぎて、全ての思考要素が無効化されてしまう事」を指します。
このゲームのキャラ育成の最終到達点に於いては、理想的に成長したLv20オグマどころか
フォルセティ持ちLv99オグマとでも形容すべきぶっ壊れキャラが多数誕生してしまうので、
何も考えずともごり押しで解決できる様になってしまいます。こうなっては流石に終わりでしょう。
どのゲームでもそうですが、常識的なペースでプレイする事により最大の楽しみが得られます。
【悪い点】
タイトルにも書きましたが、ボリューム不足です。
まぁこれは、必然的にシステム重視設計になるタワーディフェンス全般の宿命でもありますが…
一応、「カリスマ」と「スタミナ」という2種類のリソースでプレイを制限してはいますが、
プレイヤーランク上限200の内、半分の100まではノンストップで走り切れるバランスの為、
実質的に前半は無制限と言っても良い状態にあります。
そして、そこまでプレイを進めると毎月どころか毎週開催されているイベントへの参加が可能となり
(参加自体はランク1から可能ですが、その状態では流石に得られるものがありません)
1ヶ月あたり約3000円分ほどの課金ポイントが得られる様になります。
これでもう充分すぎるくらいにゲームが回ります。
私はじっくり楽しみたいのでそれらのボーナスを使わずに死蔵していますが、
イベント以外の経路でも手に入るボーナスを合算すると最初の1ヶ月で1万円分ほど入るので
これを全て消費すれば、最初の1ヶ月でおよそゲームは終わってしまうでしょう。
【総評】
最近にしては珍しく、「頭を使って楽しむ、本当の意味でのゲーム」です。
キャラクター性を重視したタワーディフェンスRPG、というよく解らんジャンルではありますが、
プレイするだけの価値がある事は保証します。
なんだかんだで、
「戦闘がシミュレーションではなくタワーディフェンス形式になった(昔の)FE」
というのが案外一番近い表現かも…
評価
総合評価 | 4.33 |
---|---|
システム | 5.00 |
グラフィック | 4.00 |
サウンド | 3.00 |
イベント | 5.00 |
料金 | 4.00 |
運営管理 | 5.00 |
投稿者情報
投稿者 | dofu(7) |
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プレイ期間 | 13~24ヶ月 |
状態 | 活動 |
投稿日 | 2015年1月29日 |
更新日 | 2015年1月29日 |
本レビューは2015年1月29日に投稿、2015年1月29日に更新され、現状と異なる場合があります。また、ユーザーの投稿をそのまま表示しているため誤った情報が掲載されている場合があります。ご自身の責任においてご利用下さい。